メンヘラでバツイチのおひとりさま。

話し相手はわんこだけのおひとりさま。日々を語ります。

お題「子供の頃の不思議な体験」

 

わっちが小学校6年生のときだったと思う。

 

両親と襖1枚隔てた部屋で寝ていた。

眠って、どれほど時間が過ぎていたかはわからない。

わからないが、目が覚めたとき身体が動かなかった。

 

これって、金縛りってやつなんじゃ…

 

と頭をよぎった瞬間わっちはパニックになった。

人生初の金縛りである。

 

怖いよーっ!

幽霊がそばにいるーっ!

連れてかれるかもっ!

死んじゃうかもっ!

 

なんて思ったって身体はどうにも動かない。

疲れてきたわっちは考えた。

 

こういう時はお経だ!

 

…って、お経なんてなんも知らない。

なもんで、唯一知ってるソレっぽいのを

心の中で唱えてみた。

 

南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏…」

 

…え、ちょっと待って、なんか

余計に金縛りがきつくなってきたんだけど!

 

もはや小学6年生のわっちには絶望しかない。

でもお経でダメなら、誰がいるのか知りたい。

 

ってことで、じゃあわっちのとこに来そうな

もう死んじゃった人の名前挙げてみようかな

 

母上のすぐ上の兄様?

 

…リアクションないね。普通に(体)きついね。

 

えーとじゃあ、母上の一番上の姉様?

 

ふつっと身体が楽になった。

金縛りが解けたのだ。

 

わっち、飛び起きて襖を開けて、母を起こした。

 

「今、おばちゃんが来た」

 

もう、間違いないっしょ。絶対おばちゃん。

わっちにはそういう確信しかなかった。

 

母は、「夢でも見たんでしょ。こっちで寝なさい」と

まぁよくある反応をした。

 

だがここからわっちは頻繁に金縛りに遭うことになる。

頻繁、というと語弊があるかもしれないが。

 

とりあえずお彼岸やお盆の中日には

必ず大勢の人がわっちの上を通り過ぎて行ったし

その他のときもちょいちょいあった。

眠るときに目を瞑ると、知らない人の顔がたくさん

浮かんでは消え、浮かんでは消え

ということも普通にあった。

 

そのかわりに、ほんの少しタイミングがずれたら

大変なことになってたかも

というのをちょくちょくかわして来れた。

その度にわっちは

「守られてるなぁ…」

と思った。

 

ただ思うのは、わっちを守ってくれているのは

恐らくおばだけではない。

父も息子も、わっちのそばにいてくれていると思う。

 

幼い頃は驚いて震え上がったりもしたが

近くても遠くても、ご先祖さまっていうのは

守ってくれるんだなぁ…と思う

アラフィフなのでございます。